契約を続けるか、を決めるポイント

· キャリアコンサルティング

個人事業主として業務委託契約を結んでいたり、派遣や契約社員など有期の契約を結んでいる場合、契約を継続するか考える機会があります。契約を続けるか考える観点と、進め方についてです。

フリーランスだからこそ「自分にとってプラスの情報を得られているか」を考える

契約の継続を考える際に、よく理由に上がるのが報酬や人間関係です。契約の継続の期間に関わらず、辞めようと考えるきっかけにもなります。契約の期間があるからこそ、フリーランスを続けるか気にした方が良いことが「自分にとってプラスとなる、情報を得られているか」というものです。

自分にとってプラスとなる情報は、例えば以下のものがあります。

・経験のない業務の場合など、業務から学ぶこと

・内部にいないと知ることのできない、業界の情報

・複数の顧客などを接することによる、経験するケース・顧客の情報

プラスの情報を、得続けられていますか?

社外の人に業務を依頼する理由を考える

社外にアウトソースする業務の内容は、社内で対応できる人がいないことが理由の場合もありますが、一般的に固定化された作業などを外部に出すことで経営の効率を上げるという狙いがあります。

そのため、固定した作業を対応し続けていくと、初めのうちは学ぶことが多くても、その後のプラスアルファで得られる情報が少なくなるリスクがあります。

職場によっては、

・内部にいることで、業界内の変化を知ることができる

・新しい仕事・ツールにもチャレンジできる可能性がある

・マネジメントにもチャレンジする可能性がある

など、職場で自動的に得ることができる情報があるかもしれません。契約を続けることで、信頼感が増すというメリットもあります。継続率のPRになるケースもあります。

一方で、契約の形態からも、得られる情報は限られています。

・契約した業務に内容は限定されている(契約者を守るためのルールでもあります)

・社外への情報の流出を防ぐため、共有する情報が限定されているケースもある

・教育の工数を割くことは通常想定されていない

正社員の雇用ではないため、契約の継続の担保はありません。契約が継続しなかった場合を意識して動き続ける必要があります。

業務に慣れてきたタイミングで考えること

報酬・給与の面で満足できていないようであれば、他の職場に移ることを考えるでしょう。その場合は外部を意識して、必要なスキルを意識している方が多いようです。しかし、業務が楽で続けていたものの、契約が継続できなかった場合は、陳腐化したスキル・経験で新しい仕事を探す必要が出てきてしまいます。

ある程度慣れてきた時こそ、情報・スキルを自ら増やす機会を作ることが必要です。

・一般的な流れ、他社の流れを知る

業務を行っている会社の進め方だけではなく、一般的な流れなどを把握するように努めたり、他の会社の情報を得るようにするのも手です。ネットでも色々な情報が得れますし、勉強会・交流会に参加することで得るものがあるかもしれません。

・改善するポイントを探ってみる

改善できることを意識して業務することで、視野が広がります。特に自分が業務を増やすことで改善できることがあれば、業務量や幅を広げることもできるかもしれません。一方で、提案をしてみても受け入れられないようであれば、そのようなポジション・職場であることを意識して仕事を進めます。各種のリスクを考慮し、秘密の漏えいなどにならないポータブルスキル・知識を意識して身につけておくことに努めましょう。

・情報を得られるように工夫する

他の部署などを含めて、周囲の人に状況を聞いてみるだけでも、得られることがあります。関わる外部ベンダーの人や、別の派遣等の会社などから来ている人からも、別の視点からの状況を聞ける可能性もあります。接点は少なくても、共有されている情報を閲覧するだけでも、プラスになることもあるかもしれません。

研修の機会があったり、上司が会議などで玉石混交とはいえ情報が共有される会社員と異なり、教育や情報を受けるチャンスが減ります。意識して主体的に情報を得るようにすることが重要です。

新規事業・スタートアップの支援で考えること

新規事業やスタートアップを支援している場合は、また別の視野が必要です。はじめのうちは人数も少なく、正規雇用ができないので、副業・フリーランスの人材が活躍するケースもありますが、社員の雇用を始めることで、企業としては雇用した人の雇用を守り、効率性をあげる必要が出てきます。

自分もコアのメンバーとなり、事業を推進していく選択肢もありますが、そうでなければ業務を渡していったり、限られた関与でどのように関わっていくかをイメージしていくことで、スムーズな支援ができます。

環境が過ごしやすいと考える時こそ、プラスアルファの情報経験を得られているかを考える

過ごしやすいと感じる環境にいる時こそ、プラスアルファの情報を得ているか定期的に見直す必要があります。終身雇用制が崩れつつある今、社員も含めて意識していく観点であるといえます。

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